| Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話当月のTea-break > tea-breakバックナンバー ○ 2005年12月 「かぜの季節がやってきた!!」朝晩の気温が下がり、いよいよかぜの季節がやってきました。 かぜはだれでも1年に数回はひいてしまう、どなたにとってもなじみのある病気です。正確には「かぜ症候群  cold syndrome」といい、いろいろな症状の集まりです。 くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどがいたい、せきがでる、たんがからむ、熱がでる、頭がいたい、体がだるい、ふしぶしがいたい‥‥ これらの症状が1つでもあると「あっ、かぜをひいちゃった。」と御自身で判断されると思います。症状が軽い場合は御自身で「保温・保湿・安静」を保っていただければよいと思います。 しかし、始めから症状が重症(たとえば38℃以上の熱が急に出た、のどが痛くて夜中に目ざめた  等)の場合や、保湿・保温・安静を保っていても症状が悪化する場合には、医療機関を受診して下さい。 かぜの原因は、ウイルス感染(1種類ではありません)が大部分を占めるため、「保温・保湿・安静」がまず治療の基本となり、特効薬はありません。 しかし、「かぜは万病のもと」というように、ひきつづいて細菌感染をおこすと(混合感染といって、ウイルスと細菌がいっしょに感染することはよくあります)、急性中耳炎、急性副鼻腔炎、急性扁桃炎、急性喉頭炎などになります。 これらの場合は、細菌感染に対して抗生物質投与が必要です。御自分で判断することがむずかしい場合は、医療機関を受診してください。 かぜはだれでも経験するものですので、毎日の生活の中で疑問に思うことも多いと思います。日常よくきかれることをあげてみました。 ☆かぜと入浴 かぜにかかったときに入浴するのかどうか、特にこどもさんでは迷うことが多いと思います。こたえは、「熱がなければ入浴してもいいですよ」とお話ししています。熱がでている場合、ぐったりと元気がない場合はやめましょう。 入浴する場合も○さっと短時間にする。
 ○湯冷めさせない。入浴後すぐに床にはいる。
 ○洗髪後はドライヤーでよく髪を乾かす。 など注意が必要です。
 ☆かぜが長びいている 特に小さいお子さんで、1か月近くかぜが治らず困るという場合があります。 子どもさんで多いのは、保育園や幼稚園で集団生活をしていると、いったんかぜがよくなっても別のかぜにかかってしまうケースです。 またいつまでも鼻水が続いているという場合には、急性副鼻腔炎をおこしていることもあります。咳が続く場合は、気管支炎、肺炎、喘息等を疑う場合もあります。 かぜが長びいている場合は一度、医療機関を受診しましょう。     ☆インフルエンザインフルエンザはカゼ症候群とは異なります。     インフルエンザウイルスの感染が原因で発症します。インフルエンザウイルスは、潜伏期が24〜48時間と短くなっています。
 つまり、インフルエンザにかかった人に接し、インフルエンザウイルスが感染したとすると、1日〜2日で発症するということです。 典型的な経過は、突然の発熱(38℃以上)から始まり、のどの痛み、頭痛、関節痛などがつづいておきます。発症から2〜3日で解熱し、せき、鼻水などの症状が目立ってきます。 完全に回復するには1〜2週間が必要です。高齢者やハイリスク群(慢性の肺の病気、心臓の病気、肝臓の病気、糖尿病、免疫不全状態の方たち)では、症状が重症化したり、肺炎などの合併症をおこすことが多いので要注意です。 インフルエンザの疑いがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 |