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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2006年7月 いびきはどうして起こるのでしょうか?

 「いびき」というのは「睡眠中におきる異常な呼吸の音」のことです。寝言や歯ぎしりはもちろんはいりません。睡眠中に何らかの原因で鼻やのど、つまり空気の通り道が狭くなり、そこを空気が通るたびに異常な音をたてるのです。

 

全国でおこなわれたいびきの調査で、毎晩いびきをかく人は男性の21%、女性の6.1%でした。最も多いのは男女とも50歳代の働き盛りです。女性では閉経後にふえるため、女性ホルモンの影響も考えられています。また、最近では、習慣性いびきは睡眠の質が悪いともいわれています。

さて、それでは、「空気の通り道を狭くする原因」にはどんなものがあるのでしょうか。全身的原因と、局所的(鼻やのど)な原因の2つに大きく分けてあげてみます。

1:全身的な原因

1)肥満
くびの脂肪が多いため、横になったとき、舌のつけね(舌根部といいます)がのどの方へ落ち込んで、空気の通り道を狭くします。

2)過度の飲酒、過労
睡眠時にのどの筋肉がゆるむため、ふだん、いびきをかかない人でもいびきをかきやすくなります。これはある程度しかたありません。友人、知人との旅行先でのいびきを指摘されたひとも少なくないと思いますが、これに相当する方も多いでしょう。

2:局所的な原因

1)鼻づまり鼻の病気参照
アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症やアデノイド増殖症などで鼻がつまると鼻で呼吸ができず、いびきをかきやすくなります。

2)のどが狭くなる場合
これには口蓋垂(ノドチンコ)が長い、大きい場合や、扁桃腺が大きい(扁桃肥大)の場合、下あごの骨の発育不全などがあります。

   

 家族や周囲の人にいびきを指摘された方は、自分のいびきの原因がどれにあてはまるか考えてみて下さい。

 もし、よくわからない場合には、一度耳鼻咽喉科を受診なさってみて下さい。治療にまですすむ場合もあります。小さいお子さんでも、いびきの原因はやはり空気の通り道が狭いことが原因です。

 小さいお子さんでは、浅い睡眠では成長ホルモンの分泌に影響が出ることもありますので、「たかがいびき」と考えずに、大きいいびきが続く場合はぜひ一度、耳鼻咽喉科を受診して下さい。

 質の良い睡眠は、疲労回復や成長にとても大切です。

参照:睡眠時無呼吸症候群

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