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Tea-break・・・矢部院長からのちょっといい話

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○ 2017年12月 スギの舌下免疫療法について

 ことしも残すところあと1ヶ月となりました。この1年間コラムにおつきあいいただき、ありがとうございました。皆様の毎日の生活に少しはお役にたてましたでしょうか。

 今回は12月ということもあり、また「スギの舌下免疫療法」についてお話します。「また」というのはここ3年、毎年12月になると、「スギの舌下免疫療法が開始できるのは12月までで、年を越して、1月になると開始できませんよ。来年の6月までは開始できませんよ。」ということをしつこいくらいお話しているからです。スギ花粉の舌下免疫療法はスギ花粉が少しでも飛んでいる期間は始めることができませんので、1月〜5月には始めることができません。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等の症状がでるのは2月〜4月上旬ですが、症状が出るほどではないですが、1月始め〜5月くらいまで、ごく少量のスギ花粉は飛んでいます。

 そのためスギ花粉症の舌下免疫療法を始めることはできません。今年の12月のつぎに始めることができるのは来年の6月1日〜です。
 つまり1年12ヶ月のうち6月〜12月の7ヶ月間しか始めることができません。この点が1年中何時でも始められる「ダニ・ハウスダストの舌下免疫療法」との大きな違いです。スギの舌下免疫療法を希望されている方はなるべく早くおいで下さい。12月末ぎりぎりですと検査にとまどってしまうかもしれませんので。

 来年、平成30年(2018年)のスギ・ヒノキ花粉飛散情報はどうなっているのでしょうか。

NPO法人花粉情報協会によりますと、

2018年春のスギ・ヒノキの花粉飛散量は、2017年の春の花粉飛散量と夏の気象条件から、西日本の一部では前年よりやや減少、その他の地域では前年よりやや多く、特に東北から関東北部にかけてと東海では、前年の2倍前後になると予想しています。また、過去10年平均の花粉飛散量は、10年前と比べ約2倍(船橋市)になっており、近年の花粉飛散量自体は増加しています。

 となっています。皆様がお住まいの地域はいかがでしょうか。

 最後の「過去10年平均の花粉飛散量」という点がわかりにくいと思います。
たとえば船橋市を例に取ってみますと
 1998年〜2007年の平均値  2,522個
 2008年〜2017年の平均値  5,936個
となり過去10年平均花粉飛散量(5936個)はその前10年間の平均値(2,522個)と比較して2倍以上になっています。このため「近年の花粉飛散量自体は増加しています。」となります。ですから、たとえ「平年なみ」といわれてもゆめゆめ安心なさらないようにお願いいたします。

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